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醜悪な争い(1)

ダビング10関係です。

JEITAが自分たちに有利なアンケート結果を出したり、
椎名和夫氏が、権利者はダビング10を人質になどしていないと主張したり、
なんか喧嘩のような様相になってきています。

前後関係とか、頭の中でぐちゃぐちゃになってきたので、まとめておくことにします。




私的録音録画小委員会:文化庁「iPod課金=補償金拡大ではない」 JEITAと対立 (1/2) - ITmedia News(2008.5.8)

5月8日 私的録音録画小委員会での会議内容。

文化庁がiPodやHDDレコーダーなどを録音録画補償金の課金対象とする制度改正案を提示。
「DRMによってコンテンツの複製回数を完全にコントロールできれば、補償金は不要になる」が、地上デジタル放送の「ダビング10」は「権利者の要請に基づくルールではない」ため、「補償金で手当てすべき」との説明。

(詳しくは以前に書いているので割愛)



上記文化庁に対する池田信夫氏の反論記事
(iPodに課金する文化庁の倒錯した論理 - ASCII- (2008.5.13))

  •  「DRMが不十分なので経済的被害が出ている」と言う根拠が示されていない。
  •  補償金の分配は不透明でそもそも権利者に正確に分配できないため、大部分は団体の運営費に使われている。つまり補償金は創作のインセンティブを高める役には立たない
  •  著作権法は、著作者のためにあるのではなく、「文化の発展に寄与することを目的とする」法律であり、「著作者等の権利の保護」はその手段の一つにすぎない。実態は、著作者の権利(あるいはJASRACなどに天下る彼らの既得権)を守るために、文化の発展を妨害する法律を作ってきた。



小委員会に関する津田大介氏の解説
(iPod課金、本当に始まるのか? - ASCII - (2008.5.15))

  •  「私的録音録画小委員会」が膠着状態にあったことから、文化庁が昨年の小委員会で「DRMで著作物の複製をコントロールできるようになれば、将来的に補償金を撤廃する」というひとつの方向性を提案してきた。
  •  著作権者やJEITA、消費者団体といった委員会の出席者は「この方向に行くしかない」と暫定的にではありますが、文化庁案をやむなく認めた。
  •  文化庁案には撤退までの具体案がなかったことから、今回の会議で「過渡期の措置として補償金にiPodなどを含めるかどうか」という話し合いが行なわれた。
  •  つまり「iPod課金」は今回急に出てきた話ではない。
 
  •  僕にしても、主婦連合会の河村さん(河村真紀子さん)にしても、この2年間、小委員会の席上で「そもそもなぜ補償金を払うのが分からない」と言い続けてきました。その上で、文化庁がなんとかまとめようと出した妥協案について「廃止までの過渡期として、補償金を存続させるという方法は理解できる部分もある」と認めて、さらにiPodを対象に含めることへの疑問や懸念を表明しているつもりです。そうした2年間の流れを一切無視されて、消費者団体が補償金を認めているような表現で書かれるのは、困った話だなと思います。
  •  時間切れが迫っている中で、文化庁案に乗って補償金を維持したい権利者側と、その思惑を否定したいメーカー側が、現状の文化庁案を完全否定しない形で綱引きをしているという感じですね。消費者側はここまで来ると蚊帳の外という印象です。
  •  個人的には、「補償金を廃止することが前提」にするのであれば、これ以上の対象機器拡大は避けるべきだと思いますし、将来的に文化庁が示した状況が来るのなら、すぐにでも補償金制度は廃止すべきだと考えます。
  •  権利者側が主張している、補償金のクリエイター保護/創作振興的な役割は、僕自身も意義の大きいことだと思っています。しかし、それは国がもっと大きなレベルでコンテンツ振興をどうするのかと考える文化行政の問題であって、補償金のようなイレギュラーな仕組みで対応すべきことではないと思っています。権利者はいいかげん「取りやすいところからお金を取る」以外の方法を考えた方がいいんじゃないでしょうか。

とってもフェアな記事です。誰が悪いとかじゃなく、今回の状況を一番冷静に分析されていると思います。
(おまけ→twitter)



という流れを見てから、これを読むと、あながちJASRACの言っていることが間違えてはいないとわかります。

「ダビング10」延期問題、「メーカーの主張が分からない」とJASRAC菅原常務理事 - ITmedia News
  •  菅原常務理事は5月8日に開かれた文化審議会著作権分科会小委員会(文化庁長官の諮問機関)の会合を振り返り、「補償金制度については、利用者代表からも文化庁案(ダビング10対応機器やiPodも課金対象に加える)でやむを得ないという意見が出ており、中立的な立場の学者もその方向で話をまとめるべきとしていた。残っているのはメーカーさんだけだ」と述べた。
  •  「補償金については4年も議論してきた。やっと方向性が示され、みんながそれぞれ少しずつ不満を残しながらも、コンセンサスを得ようとしていたのに。新制度を早く整備すべきだろう」



2008.5.27
私的録音録画小委員会が延期、補償金問題の調整付かず - Internet Watch -
「ダビング10」6月2日開始は絶望的 録音録画小委員会が延期に - ITmedia News


5/29に小委員会が開催される予定でしたが、流れました。
JEITAが意見を未提出のためらしいです。

関連記事:ダビング10先送りで「五輪商戦」に水? メーカー板挟み - ITmedia News(2008.5.28)



さて、ここから、怒涛の泥試合が始まります。
JEITAが5/28にアンケートの結果を発表しました。

「地デジに補償金不要」8割――JEITAがアンケート - ITmedia News
私的録音と権利者の経済的損失は無関係!? JEITAが意識調査


アンケートはiMi経由。
音楽CDに関する調査は、デジタル携帯音楽プレーヤーの保有者500人。
テレビ放送に関する調査は、DVDレコーダーやPCなどデジタル方式で記録する「デジタル録画機器」保有者500人。

【録画関係】
・ DVDレコーダーにテレビ放送をデジタル録画している人は約85%。
・ 録画の目的の約70%はタイムシフト。
・ 過去1年間で録画しそびれたテレビ番組がビデオやDVDとして販売された場合、
 「購入したことがない」と答えたのが84%。

JEITA:「大半の回答者にとっては、録画をしそびれたとしても、即パッケージ商品の購入動機につながるわけではないことがうかがえる」。

・ デジタル放送のコピー制限下で私的録画補償金を支払うべきかどうかという質問には、
 「自由に複製できないので補償金は支払う必要がない」が約80%

JEITA:「自由に複製できない状況で、補償金を継続することに抵抗感を抱いていることがうかがえる」

【録音関係】
・ デジタル携帯音楽プレーヤーの録音源は、レンタルCD・自分・家族の市販CD・ネット配信で計
 75%以上。

JEITA:「レンタルCDや購入CDの支払い対価に私的録音の対価が含まれていれば、保存されている音楽のほとんどに対して、私的録音対価が支払い済みとなる」


・音楽CD購入枚数が減っているのは約40%。増えているひと約10%を大きく上回わる。
・減っている理由は、レンタルショップで借りたCDからの録音が増えているからが20%。
・購入したい音楽CDが減ってきたからが20%。
・CD購入に使えるお金が減ったからが16%(以下略)
JEITA:私的録音と音楽CD購入枚数減少に因果関係がない。


要は、権利者側が言っていることは根拠がないよっていうことです。

これ設問がすごいです。
「このようなコピー制限が課された状況で、引き続き権利者にアナログ放送時代と同様に私的録画補償金を支払うことについてどのように思いますか。」
これ、誘導尋問みたいですね。
逆に20%が賛成していることがすごいと思いました。

(MIAUの調査内容は、これよりもずっとまともでした。)



2008.5.29
権利者団体の反論。

「ダビング10を人質になどしていない」「メーカーは“ちゃぶ台返し”だ」 権利者団体が会見 (1/2) - ITmedia News

経過や気持ちもわかるのですが、かなり行き過ぎた内容になっちゃってます。

 「権利者はダビング10を人質になどしていない」「メーカーの主張は“ちゃぶ台返し”だ」――日本音楽著作権協会(JASRAC)など著作権関連 28団体で構成する「デジタル私的録画問題に関する権利者会議」は5月29日、私的録音録画補償金や「ダビング10」をめぐり、電子情報技術産業協会(JEITA)などメーカー側の主張や、一部報道に対して反論する会見を開いた。

出席者:JASRACの菅原瑞夫常務理事、実演家著作隣接権センターの椎名和夫氏、日本音楽作家団体協議会の小六禮次郎氏、日本映画製作者連盟の華頂尚隆氏)

 ダビング10の実施期日の確定にゴーサインを出すのは「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」であり、「権利者の一存では決められない。検討委員会でゴーサインが出ないのはメーカーが一貫性のない行動を取るためで、権利者のせいではない」(椎名さん)

これは、わかります。

「メーカー側が補償金ではない『適正な対価』を主張するなら、第4次答申の議論の時点で提案すべきだった」(菅原さん)

これもわかります。

 「現時点で、適正な対価を得られるのは補償金しかない」(JASRACの菅原瑞夫常務理事)とし、ダビング10の前提には当然、地上デジタル放送対応レコーダーへの補償金課金が含まれている、という立場だ。

言いすぎ。これが適正かどうかを論議していた筈。

 コピーワンスは、放送事業者とJEITAなどが話し合って決めたルール。「権利者の厳しい要求を守るために決まった厳しいルール」と説明されることもあるが、「そもそも権利者は、コピーワンスを策定する話し合いに関与していない」(椎名さん)
 「権利者にとってダビング10問題は、コピーワンスという筋の悪いルールを作ったメーカーの不始末の尻ぬぐい。ここにきてまた、メーカーは放埒(ほうらつ)な主張を繰り返し、ダビング10実現を危うくしている」

意外と知られていないですが、権利者がコピワン策定にかかわっていないのは本当らしいです。

 「JEITAの内部でも、コンテンツに対して一定の理解があり、補償金問題を解決させようという人が、案を容認する方向で説得に当たって下さったと聞いている。権利者がJEITAに対して提出した公開質問状に、JEITAの会長から丁寧な返事をいただくなど、説得がなされている兆しは、折に触れて感じていた」(椎名さん)
 「とあるメーカーが、極めて原理主義的に拒否反応を示し、これまでの議論も学習せず、さまざまな策を弄(ろう)して多数派工作を行った結果、と聞いている。メーカー側がやっていることは“ちゃぶ台返し”だ」(椎名さん)

???
はじめて聞いた話です。

 (JEITAが課金対象が拡大すると懸念を表明していることについて)、文化庁案には、「将来は補償金を縮小・廃止する方向」と明記してあり、暫定的に補償金でカバーするとされた「音楽CDからの録音」「地上デジタル放送の録画」についても「権利者の要請による著作権保護技術が施された時点で廃止する」と書かれている。「(DRM付き)ネット配信も、補償金の対象から外すことが明記されている。これを、制度が縮小することの保証と言わずして何を保証と言うのか」(椎名さん)

これはわかります。

 「補償金は、莫大な利益を上げているメーカーが、その一部を権利者に還元させようとするもの。現在、保証金は消費者が負担するという建前になっているが、事実上メーカーが負担しており、メーカーもそう自覚している」(椎名さん)
 権利者側が提示したデータによると、デジタル関連機器の市場規模(映像、音楽、テキスト、家庭用ゲーム関連商品を合算)は、2005年は4兆3638億円、2006年(予測値)は6兆3888億円。
 「コンテンツとハードは互恵関係にあるはずなのに、メーカーはこれだけの利益を手にしながら、権利者を一切踏みにじってきた。自分さえよければ、コンテンツはどうなってもいいのか」(椎名さん)
 補償金制度がなくなると、消費者も不利益を被ると主張する。「補償金制度を廃止し、私的複製も権利者とユーザー間の契約で処理するとすれば、メーカーの負担はゼロになり、その分を消費者のみなさんが支払うことになる。本当にそれでいいのか」(椎名さん)
 「コンテンツを扱う機器を販売するメーカーが、コンテンツに関する負担から外れて手放しで利益を上げていく一方で、消費者は、私的複製にもすべて許諾が必要になり、コピーする自由がなくなる。消費者はこれを本当に望んでいるのか考えてほしい。補償金はネガティブなイメージばかりが語られるが、この事実が伝わっていない」(椎名さん)

これ微妙。
前段の部分は、本当にメーカー負担なんでしょうか?製品単価に転嫁されているというのが正当な見方だと思います。
私的複製にもすべて許諾が必要、というのは、私的録音録画のそもそもに抵触している気がします。私的複製にすべて許諾が必要であれば、逆にコンテンツが対応できないんじゃないでしょうか。
それに、一部のユーザーを除いては、著作の対価は払うべきだと考えているのを、「ほんとは払いたくないんでしょ?」と言われているようで、腹が立ちます。

 調査では、地上デジタル放送録画機器保有者の7割がタイムシフトのために録画している、という結果が出たが、菅原さんは「タイムシフトのためだけなら、コピーワンスで良かったはずだ」と指摘する。

JEITAもあれだけど、こっちも理論のすり替え。JEITAはタイムシフトを主張しすぎない方が良いのに。

 (録音源の約80%が購入CDやレンタルCDということについてJEITAが「購入CDやレンタルCDの対価に私的録音の対価が含まれていれば、保存されている音楽のほとんどに対して、私的録音の対価が支払い済みとなる」と指摘していたが、
菅原さんによると「レンタルCDにも購入CDにも、私的録音の対価は含まれていない」という。

JEITAはそもそもの音源に課金しろと言っているし、こっちは、消費者のためには機器への課金がいいって言っており、絶対まじりあいません。

本件に関わるAV Watchの記事(「ダビング10を人質にしてはいない」。権利者団体会見)によると、「ちゃぶ台返し (ノ-_-)ノ ~┻━┻」と表現されているようですが、何で、顔文字?



「多数派工作」の件については、本田 雅一氏がこんなことを書いています。
パースペクティブ・アイ > その一言で、個人的にはさらに信用できなくなりました<私的録音録画補償金制度での権利者団体の主張について : ITmedia オルタナティブ・ブログ

 メーカー名をここでは明かせませんが、ここに登場してくるメーカーは知っています。ただ、そのニュアンスは"かなり"違います。善意のメーカーの好意を、悪意あるメーカーが無駄にしたという感じの椎名氏の発言ですが、私の知る限り実際の動きとは全然違います(キッパリ)。
 とあるメーカー(A社としましょう)が「補償金払ってもいいじゃない。もうこれ以上、長引かせるのはやめよう」と、早々に補償金を払う方向で調整しようとしました。なにせ1台あたり100円程度との試算結果です。家電で100円を削るのは、そりゃあ、ものすごく大変なことですが、北京オリンピック前の商戦期を逃がすことによるビジネス的なマイナスを被るよりはいいじゃないか、ということですよ。
 これに対して別のメーカー(B社としましょう)は「お金の問題ではなくて、ハードディスクでのタイムシフト視聴に補償金が必要なのかどうか?という理念の問題でしょう(多少意訳しています)」として反対しました。というか、A社以外は支払うことに積極的ではなかったようなので、結局は「お金の問題じゃないよね」ということでJEITA内部の紛糾もすぐに収まったとのこと。
(中略)
 つまり、開発投資はすでに行っているわけで、その投資を回収するためには、補償金を払ってでもダビング10に対応したい、とビジネス的な判断ではなります。しかし、そうではなくて戦っているのはお金が理由じゃないからということになりますね。
 別にメーカーの味方をするわけじゃないのですが、今回の「デジタル私的録画問題に関する権利者会議」による記者会見は、あまりに一方的で交渉相手へのリスペクトが感じられない内容でしたので、ここにエントリーを上げさせてもらいました





あまりにも長くなりすぎたので、記事を分けます。



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