スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑

デジタル放送問題のそもそも

cci_5329.jpg


いつの間にかとっくに当初のダビング10期限が過ぎていました。

誰か、ダビング10が実施されなかったことを理由に返品とか訴訟とかしている人はいるのでしょうか。

今回は、この問題に早くから取り組んでいる小寺信良氏の記事を遡って読んでみました。

問題の本質が見えてきたような気がします。



ITmedia +D LifeStyle:「コピーワンス」大そもそも論 (2005.11.21)

 この問題ではバイブルと言っても良い記事です。


デジタル放送のコピーワンス化

 2004年4月5日から実施された「BS/地デジ放送のスクランブル化」において、放送波にスクランブルをかけることで、B-CASカードを挿入していない受信機では受信できないことになった。
 スクランブルをかけるときに、コピーワンスのデジタル制御信号も一緒に混ぜた。

 B-CASで使用されている著作権保護の仕組みを、RMP(Rights Management and Protection)といい、このコピーワンスで運用すると決めたのは、「RMP協議会」という組織で、NHKと民放各社から構成される

問題点
  •  テレビ放送という公共性の高いメディアに対して、1私企業(ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ)が発行するB-CASカードがないと見られないという仕組みを、テレビ局だけの話し合いだけで実行していること。(学識経験からの意見を聞いたり、パブリックコメントで意見を募集したという話もない)
  •  B-CASカードがチューナーに対して発行される条件として、テレビ、ラジオ、データ放送の全波が受信できなければならないこととなっている。(PCでデータ放送を受けてどうする。)


レコーダーがコピーワンスになった理由

 コピーワンスの技術仕様は、ARIB(社団法人 電波産業会)の「規格会議」が決めている
 そもそもこの組織は、通信・放送分野における電波利用システムの実用化と普及促進をする組織。

 このARIBが放送のスクランブルに関する技術的な仕様を決めているだけではなく、DVDレコーダーなどがコピーワンスの動作を実行するための技術仕様も決めているのである。(各メーカーに対して強制力を持っている)
 (ARIB名簿)
 つまり、各メーカーや放送業者の技術のエラい人が集まって、放送に関係するすべてのことを勝手に決めて行っている

JEITAの立場

 電機メーカーで構成されるJEITAは、ARIB(自分たちも加盟)の仕様のせいで、デジタルレコーダーの販売が伸び悩んでいるため、ARIBの権限は放送局から電波が出て、テレビチューナーに入ってテレビに映るまでにしてもらおうと考えている
 コピーワンスは、大義名分はどうあれ、本質は著作者の権利を守るなんてことなど目的としてない。守るのは、企業の利益。


著作権者に対するコメント

 各産業は、著作者を人質にして、コピーワンスを通してきたが、著作権者側(正確に言えば著作権者ではなくその権利を代行している各種団体)が、調子に乗りすぎた。
 放送に絡むあらゆることを、著作権や著作隣接権で縛ろうとしているが、ここで致命的な論理破綻をきたしているのに気付いていない。すなわち、「見られなければ儲からない」という真理だ。
 コンテンツ産業を世界水準に引き上げるのは結構だが、放送にDRMをかけている国なんて、世界中で日本しかない。映画でも特許でも、知財ならなんでもそうなのだが、多く利用されなければ、儲からないのだ。
 1つの漏れなく10個売るのと、1000個ぐらい盗まれるが10億個売れるのと、どちらが資本主義社会としてマシだろう。乱暴なようだが、このシンプルな本質を、タテマエ抜きでどれだけやれるか。世界を相手に戦うための日本の知財推進計画は、まずここから始めなければならない。






コピーワンスを決めた時に、著作権者(代行団体)が入っていないのは、注目すべきところです。

地上デジタル/BSデジタルの全番組が来春よりコピーワンスに - AV Watch - (2003.11.17)

 また、古い記事の引用ですが、コピーワンス運用の説明会です。
 日本放送協会(NHK)と、社団法人日本民間放送連盟(NAB)が説明しています。

 コピー制御の導入を一番強く要請したのは「ハリウッドなどの映画業界」としており、それ以外にも「音楽業界や芸能プロダクションなど、さまざまなコンテンツホルダーが導入を希望している」という。

 今回導入するに至った経緯を、民放連・地上デジタル放送特別委員会委員長 北川信氏(テレビ新潟放送網代表取締役会長)は、「デジタル放送になると、劣化なしに不正コピーが簡単に作れるようになり、インターネットに流出したりすることもある。そうすると、結果的にアーティストが楽曲を提供しなくなったり、タレントが出演を拒否したりする可能性もある」と説明。

 また、「本当に優秀なハッカーなら、コピー制御を破るのは不可能ではないだろう。それには、イタチゴッコになったとしても新しい技術で対処していくが、今回のコピー制御の導入は不正コピーできないことだけではなく、著作権に対する啓蒙の意味もある」と導入する意義を語った。


 小寺氏の言うとおり、著作権を盾にしているのがよくわかります。

 もうひとつ気になったのはこの箇所。

 2004年4月から、2002年6月に総務省令の一部が改正されて無料放送についてもコンテンツ権利保護方式の導入が可能となったことを受けて、BSデジタル放送と地上デジタル放送でコピー制御信号(CCI ~Copy Control Information)が導入される。


少なくても、スクランブル化自体は総務省のお墨付きらしいです。




デジタル録画問題を考えるときに、分けて考える必要があります。
ごっちゃにすると真実を見落とすことになります。

1つはB-CASの始まりと是非。
1つはコピーワンスの始まり。
最後はダビング10を巡る混乱。

B-CAS
 B-CASについては、テレビ局が決め、私企業が運営しています。
 チュナーのコスト増にもつながっており、非常に問題があると思っています。
 今後、じっくりと検証していきます。

コピーワンス
 これも、テレビ局が決め、テレビ局とメーカーが仕様を作成し、レコーダーの規格にまで口出ししています。

 コピーワンスについては、麻倉氏が、こんなエピソードを紹介しています。(http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0410/06/news077.html)

「私はディスクを踏んで割ってしまうということがよくあるので、大切なコンテンツのバックアップを取れないのは辛い。画質が向上するとユーザーが不便になるというのは絶対におかしい」

 麻倉氏がこのような話をある会合で語った時に、とある在京キー局の人がこう語ったという。

 「放送は生で見るものです。アサクラさん」

 「コピーワンスは、もしかしてエアチェックする気をなくさせるのが目的ですか?との質問に対して、在京キー局の人は『まさしくその通り』と答えて非常に驚いた。こういうことをいっているのだから、ハイビジョン時代になっても放送局の体質は全然変わっていない」


 在京キー局の言葉としては全く違和感は感じませんが、
 まぁ、これはちょっと極論に過ぎるところもあると思います。

 こちらの記事の
【コピーワンスを考える】<読者放談会>わたしたちはコピーワンスに反対です!(前編) AV&ホームシアターNews
【コピーワンスを考える】<読者放談会>わたしたちはコピーワンスに反対です!(後編) AV&ホームシアターNews
 前編の方で、
 「波瀬: さて、放送の場合、コピーを全く認めないと、タイムシフトが事実上できなくなるのでレコーダーの実用性に矛盾が出てきます。ということで、1回だけはOKにしたんです。実は、放送局が考えたコピーワンスは保存する為ではなく、タイムシフトの為なのです。 」
 という記述が出てきますが、これが本当のところなのだと思います。

 放送局はコピーすらさせたくないのに、レコーダーと整合性をとる必要があった。よって必要最低限のコピーを認めた。放送局が決めた規格。そして、仕様の策定にはメーカーも関わった。
 共犯です。

 だから、ダビング10うんたらの前に、レコーダやテレビを売って地上デジタルチュナーを普及させる方法をメーカーとテレビ局が責任を持って考えなければいけないと思っています。

 ただ、テレビ局は既得権にしがみつくあげく、そんなことは考えません。(これもまた別の機会に考えます。) そして、テレビ局とべったりの総務省にも、地デジの普及なんてできません。

 こうなると、消去法で、メーカーが経産省を動かして主導権をとるしかないと思います。

 今のところ、コピーフリーを原則として、コピーフリーに許諾が降りない場合(映画くらいだと思う)のみ、EPNというのが真っ当な姿だと思っています。これは、国際競争の関係もあります。

ダビング10の混乱
 これは更に、「混乱の要因」と、「著作権の有るべき姿」に分けて考えるべきだと思います。
 権利者が、「そもそも権利者はコピーワンスを取り決めた話し合いに関与していなかった。」にも関わらず、コピーワンスを決めたのが権利者側であるかのうように、議論が進んだのが混乱の発端です。一種の感情のもつれなので、これはこれで、然るべき手段で解決すべきです。
  「著作権の有るべき姿」としては、上の記事のように、販売機会を増やすことしかないと思っています。本来的には、著作権者はダビング回数に口を出すべきではないと思いますが、著作権法も含め、これはこれで、奥の深い話と思っています。



ようやく、全体が見えてきた気がします。




スポンサーサイト

テーマ:デジタル放送 - ジャンル:テレビ・ラジオ

02 : 13 : 59 | デジタルコピーと放送の問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<コンドールマン 第1話 | ホーム | 薄型テレビ「大編成」>>
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://papittona.blog96.fc2.com/tb.php/38-9a62b7c2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |

ブログ内検索

カテゴリー

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最近の記事

月別アーカイブ

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィール

PaPi

Author:PaPi
札幌在住です。
電子機器系を中心にしたブログです。
気軽にコメントください。

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。